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グローバルテクノニュース抜粋 (2011/12/20)
ISO14001次期改訂作業がスタートします!
−MS共通テキスト、ISO Guide83とは−
2012年、年明け早々にもISO14001改訂作業がスタートします。ISO/TC
207は、ISO14001改訂のNWIP(新規作業項目提案)が各国投票により
可決されたことを受け、ISO14001改訂のための起草グループ(TC207/
SC1/WG5)設置、2012年2月に第1回作業部会の開催を予定しました。
今回の改訂では、マネジメントシステム規格作成・改訂のために開発さ
れた共通テキスト「ISO Guide83」を適用し、他のマネジメントシステムと
の整合化が促進されます。今後改訂が予定されているISO9001も同ガ
イドが適用されることになっており、今までISO9001と14001で異なって
いた用語の定義なども共通化が図られることになります。
ISO Guide83の構成は、
1.適用範囲/2.引用規格/3.用語及び定義/4.組織の状況/5.リ
ーダーシップ/6.計画/7.支援/8.運用/9.パフォーマンス評価
/10.改善 の10章で構成されています。「組織の状況」は組織が特定
の分野でマネジメントシステムを行うにあたって組織内外の関連状況を
把握するプロセスで、ISO14001では環境側面の把握と著しい環境側面
の特定、法的及びその他要求事項の特定などのプロセスに相当します。
いかなるマネジメント領域でも必ず状況認識のプロセスが存在するとい
う前提に立った構成です。「リーダーシップ」は経営層のリーダーシップ
の重要性から独立させ、続く「計画」、「運用」、「パフォーマンス評価」、
「改善」がそれぞれPDCAに該当します。「支援」はPDCAの動作を支援
する要素群です。
既存のマネジメントシステム規格と比較すると以下の事項が新たな考え
方として取り入れられています。(1)リスクの概念(ISO31000に規定され
たリスクの概念)の導入 (2)文書化・記録を統合し、「文書化した情報」
に変更 (3)予防処置の削除(章構成、共通テキストから「予防処置」の
語を削除) (4)組織の内部・外部環境の把握の追加 (5)“intended
outcome”の考え方の導入(マネジメントシステムの構築運用で組織が
「意図する成果」は何か明示することを規定)
ISO14001次期改訂では、このISO Guide83に基づきながら、ISO14001
固有の課題について24項目にわたる推奨事項をインプットとして作業
が開始されます。次回は、ISO14001固有の課題についてお伝えします。
このISO14001改訂作業に直接携わるISO/TC207国内代表委員・吉田
敬史氏が講師を務める「ISO14001審査員CPDコース」は、ISO14001次
期改訂に関する最新情報をいち早く入手できるセミナーです。EMS審査
員の方はもちろん、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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