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グローバルテクノ企画室からのご連絡 (2014/10/22)
☆ISO 9001規格の改訂動向
ISO 9001規格は、5月に発行されたDIS(国際規格原案)に対する各国からの
投票・コメントが10月10日に締め切られました。
2014年9月頃の発行を目指して順調に改訂作業が進められています。
なお、JIS Q 9001規格は2015年12月頃に改正される見通しです。
大まかな改訂作業のスケジュールは次の通りです
:
2014年5月 DIS(国際規格原案)発行、投票開始
2014年10月 DISに対する投票締切 ←いまここを過ぎたところです。
2014年11月 テルアビブ国際会議
2015年7月 FDIS(国際規格最終案)発行、投票開始
2015年9月 ISO 9001:2015発行
2015年12月 JIS Q 9001:2015改正
2015年に新規格が発行されても、すぐに認証審査、内部監査を2015年版に
切り替えなければならないわけではありません。
ISO 9001:2015発行後、3年間の「移行期間」がありますので、遅くとも、
2018年9月頃までに、2015年版への対応を完了させればよいことになります。
ISO 9001:2015版への対応としては、例えば、
・品質マニュアル、関連文書の見直し、改訂
・品質マネジメントシステム及び関連文書の変更に伴う教育・訓練
・内部監査員の更新訓練
・認証審査への対応
などが挙げられます。
今回のISO 9001:2015の改訂は、2000年の大幅改訂に比べれば、要求事項の
変更・追加は(本質的な面で)それほど多くはありません。
一方、ISOが発行するマネジメントシステム規格(9001、14001、27001など)は
今後は共通の構成(序文、箇条1から箇条10)にすることが決まっているため、
それにあわせた構成に変更されますので、見かけ上は、かなり変更されたように
見えるかもしれません。
今回の改訂では、「組織の状況の理解」「リスクと機会」などの新しい項目が
入っており、これらをどのように「審査」「内部監査」で評価するのか?
ということについては、今後、検討・議論が進められると推測されます。
また、
「品質マニュアル」という名称の文書は、もはや「要求事項」ではなくなる
方向で、改訂作業が進められています。
これは、
従来の「品質マニュアル」の多くが「ISO規格の丸写し/裏返し」であり、
組織独自のマネジメントシステムの姿を現しているものではなく、単に
審査のための文書にとどまっているという反省からもきているようです。
(2015年版にあわせて、ISO9001規格そっくりの章立てになるように
品質マニュアルを改訂しなくてもよいということですね。)
ISO 9001:2015の内容が確定するのは、FDIS(最終国際案)が発行される
2015年の7月頃になります。
2015年版への対応については、来年の夏以降、2018年の秋までの3年間の
期間で、無理なく着実に移行できるようにスケジュールをご検討ください。
過去のISO関連ニュースについては以下よりご覧ください
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