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【アイソス番外編】第164号より抜粋 (2012/6/11)
〓〓 ISO 14001:2015 〓〓
議論の焦点はGuide83よりも推奨事項
先日、ISO/TC207(ISO 14000シリーズの規格審議をしているISOの技術
委員会)国内委員会の委員の方から、ISO 14001改訂版のつくり方を聞
いてきました。現行のISO 14001:2004に、これまでISO D Guide83と呼
ばれていたISOマネジメントシステムの共通要素と、EMSの将来課題を盛
り込んだスタディグループ推奨事項(具体的には24項目もある)をぶっ
こみ、章立てはGuide83に準拠した「とりあえず規格」であるWD1(ワー
キング・ドラフト)を2〜3月で作り上げたので、今後はこれをもとに
議論が始まるそうです。最終的な完成は2015年を予定。
Guide83は基本的な共通要素なので、こちらはスンナリ入るでしょうけど、
推奨事項の方は大変みたいです。推奨事項によってEMSの付加価値を上げ
ないといけないと考える欧州勢と、そんなの要求事項に入れることない
じゃんと考える米国勢。そんな中、日本はどういう立場を選ぶのでしょ
うか。(中尾優作)
〓〓 今後のセクター規格 〓〓
国内のセクター関連の認証件数をネット等でちょっと調べてみました。
何かと話題にあがるFSSC 22000は137組織に対しISO 22000が659組織、
ISO 50001はいまだ二桁に届かず8組織どまり。ISO 22301が出たばかり
でそのベースであるBS 25999は32組織。JABが認定制度開始を公表した
労働安全衛生で採用されるであろうOHSAS 18001は昨年の本誌アンケー
ト調査で1,211組織。最大のヒットと言われているISO 27001は4,356組
織となっています。こう並べてみると4桁まで広がるものは少ないとい
うことが分かります。年内発行予定の道路交通安全マネジメントシス
テム・ISO 39001はどれくらい広がるのでしょうか。
この規格のねらいには、交通事故自体を減らすこととに加え、事故に
伴う人的負傷の程度を抑えることもあるそうです。交通事故による負
傷の中に完治までに長期間を要するケース、後遺症が残るものが相当
な割合で存在し、この重大な負傷はそれほど減っていないとの報告も
あるそうです。
2020年までに世界で10万もの認証組織を目指す、という話も聞こえて
きますし、道路交通安全という社会的意義が極めて大きい認証制度と
して、その普及に期待したいところです。(恩田昌彦)
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