ISOコンサルタント:トップ > ISO22000取得支援 > ISO22000とは
ISO22000「食品安全マネジメントシステム−フードチェーンの組織に対する要求事項」は、安全な食品のサプライチェーンを保証する為に作られた規格で、食品安全を目的としたマネジメント規格です。ISO22000は、フードチェーンにおける食品安全の確保の為に広く知られている重要項目が纏められており、ケータリングやパッケージ産業も含めた「農場から食卓まで」のあらゆるフードチェーン組織を網羅する食品安全マネジメントシステムの要求事項を規定しています。ISO22000はCodexのHACCPシステムに、ISO9001の要素を組み込んだ規格で、食品製造業を始めとするフードチェーンに携わるあらゆる企業で活用でき、相互関与的なコミュニケーション、システムマネジメント、必須プログラムとHACCPプランによる危機管理、継続的改善、及びマネジメントシステムの更新などを規定しています。ISO22000のコンサルは是非スリープロサポートへ。
ISO22000は下表のようにフードチェーンに属するあらゆる組織に適用可能です
A |
畜産・水産業(動物) |
H |
流通 |
B |
農業(植物) |
I |
サービス |
C |
加工1:腐敗しやすい動物性食品 |
J |
輸送及び保管 |
D |
加工2:腐敗しやすい植物性食品 |
K |
装置の製造 |
E |
加工3:常温での長期保存 |
L |
化学製品製造(生化学) |
F |
飼料生産 |
M |
包装材料製造 |
G |
ケータリング |
|
|
【 ISO22000のイメージ 】
ISO22000の制定の歴史にはHACCPが深く関与しています。HACCPとは、Haz ard Analysis Criticai Control Pointの略であり、日本では「ハセップ」とか「ハシップ」と呼ばれています。「危害要因分析と重要管理点管理方式」と訳され、世界的に認められている「食品の安全性」を保証するためのシステムです。
アメリカの航空宇宙局NASAが、人類を月に送り込むアポロ計画向けに開発した「安全な商品」製造のために開発した衛生管理システムが原型になっており、危害について調査・分析し対策をたて、それらをCCP(必須管理点)において監査・管理する事により食品の品質を確保する為の管理手法です。その後このHACCPシステムが「食品の安全性」を保つ為に非常に有効であることが理解されていき、各国にて独自の色々なHACCPが存在していくこととなります。(下表参照)
Safe Quality Food 1000 | 一次生産者 | オーストラリア アジア |
Safe Quality Food 2000 | 食品チェーン | オーストラリア アジア |
Eurep Gap | 農業 | EC |
NSFガイドライン | 食品チェーン | アメリカ |
BRC規格 | 食品製造 | 英国 オランダ |
AIB | 製パン | アメリカ |
総合衛生管理製造過程 | 一部の食品製造 | 日本 |
この様に、世界各国が異なったHACCPシステムを施行しているのは、国際調和と言う面からみて好ましくないという事でHACCPシステムを統一する動きがでてきます。それに伴いWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)との合同機関であるCodex食品委員会が提出したHACCPシステムが現在「Codex-Haccp」として国際基準になりました。
HACCPシステムは「食品の安全性」を保証する為の最良のシステムといわれていますが、多くの欠点も存在しております。近年、日本においても、この承認を取得していた代表的な食品工場が大規模な食中毒事件を起こし、その有効性に大きな疑問が投げかけられています。FSMS全体から食の安全性を考えるとHACCPシステムには以下のような欠点が見られます。
経営者の関与、責任が不明確
製造工程のみの部分的なシステム
企業内の他の部門との内部コミニュケーションが不明確
原料調達部門である購買の弱さ
サプライチェーンの対応が不明確
設備(ハード)対策に重点をおいている
審査員の力量不足により効果的な審査が施されていない
HACCPシステムとは本来ソフトのシステムです。既存の設備の中でどのように[食品の安全性]を配慮した活動を行うかをそソフトとして決めなければなりません。HACCPシステムを有効に活用するにはハード(設備)とソフト(仕組み)とのバランスの見極めが大切です。
ISO22000は、上記のようなHACCPシステムの欠点をカバーするために制定された、食品安全を目的としたマネジメント規格です。
序文
1 適用範囲
2 引用規格
3 用語及び定義
4 食品安全マネジメントシステム
5 経営者の責任
6 資源の運用管理
7 安全な製品の計画及び実現
8 食品安全マネジメントシステムの妥当性確認、検証及び改善
【ISO 22000:2005の規格要求事項(一部抜粋)】
7節 安全な製品の計画及び実現
7.2.前提条件プログラム(PRP)
下記のPRP管理を確立し、実施し、維持すること(7.2.1)
*食品安全ハザードの起こり易さ
*生物的、科学的、物理的汚染
*食品安全ハザードの水準
7.3 ハザード分析を可能にするための準備
関連情報を収集し記録を維持する食品安全チームを編成
製品及び原材料の特性を記述
製品の意図した用途を記述
フローダイヤグラムを作成
工程管理手段を記述
管理手段の選択及び厳しさに影響する外部要求事項
PRP(前提条件プログラム)
人間による消費にとって安全な最終製品および安全な食品の生産、取り扱いおよび提供に適したフードチェーンの衛生環境の維持に必要な基本的条件および活動
OPRP(オペレーション前提条件プログラム)
危害要因の製品もしくは加工環境への混入/汚染/増加の可能性を管理するために不可欠なものとして危害分析によって明確にされたPRP
CCP(重要管理点)
管理が可能で、かつ危害要因の予防/除去またはそれを許容レベルまで減少するために不可欠な段階
【PRP、OPRP、CCPで要求される管理項目の比較】
PRP |
CPRP |
CCP |
― |
ハザード |
|
(管理手段の文書化) |
管理手段 |
|
― |
(管理基準) |
許容限界 |
― |
モニタリングの手順 |
|
― |
モニタリングの記録 |
|
― |
管理基準逸脱時の修正、是正 |
|
検証 |
||
― |
管理手段の組み合わせの妥当性確認 |
|
― |
責任及び権限 |
ISO22000は2013年1月1日現在で783(JAB)の組織が認証を取得しています。
ISO22000の最新版はIS22000:2018になります。ISO22000:2018はこちらをご覧ください。
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