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グローバルテクノからのご案内 (2013/3/28)
【トピック2】
OHSMS規格、ISOへ規格化提案!―3回目の提案にILOが懸念を表明―
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2013年3月12日、ISO(国際標準化機構)が各国メンバーに対して、労
働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)規格の新業務項目提案(NWIP)を回付し、6月11日を締切としてOHSMSのISO規格化に対する投票が始まります。OHSMSのISO規格化については過去2回提案され(1997年/2000年)、いずれも否決され、今回で3回目となります。NWIPにはILO(国際労働機関)からの意見が添付されており、その中で労働安全衛生の国際標準化についてはILOの専権事項であり、そのことをISO/ILO両者で認識することの必要性を説いています。
OHSAS18001の国際的な拡大を背景にISOとしては国際規格化に向けて動き出したいところですが、なかなかスムーズには行かないようです。一方、そのOHSAS18001もMSS共通要求事項(ISO/IEC専門業務用指針 附属書SL)に基づく改訂を計画しているとの情報があります。今後、ますます目の離せなくなるOHSMS関連動向ですが、グローバルテクノでは5月より、新規コース「労働安全衛生関連法規セミナー」を開催します。組織の労働安全衛生ご担当者、またOHS審査員のCPDとしても有効です。皆様の受講をお待ちしております。
マネジメントシステム基礎講座(vol.2)
「ISOマネジメントシステム規格の整合化(前半)」
文/(株)グローバルテクノ 研修部 萬木 智
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今回は、ISOが発行するマネジメントシステム規格の整合化に向けた改訂動向についてご紹介いたします。ISO(国際標準化機構)が最初に発行した「マネジメントシステム規格」は、ISO14001:1996(環境マネジメントシステム―要求事項及び利用の手引き)です。天下にその名をとどろかせるISO9001規格は、その当時、品質保証のモデルとしての「品質システム」規格で、マネジメントシステム規格に生まれ変わるのは、2000年、まさにミレニアム改訂のときでした。
その後、2002年にIATF16949(自動車産業)、2003年にISO13485(医療機器)が改訂・発行され、2005年は8月にISO22000(食品安全)、10月にISO27001(情報セキュリティ)…(中略)…2011年は4月にISO20000(ITサービス)、6月にISO50001(エネルギー)が発行されるなど、まさに雨後の筍のように増加の一途をたどりました。
見識あるISO(国際標準化機構)としても、ここまでくるとそろそろ、「人生いろいろ、会社もいろいろ」(第87〜89代首相)やら、「みんなちがって、みんないい」(詩人:金子みすず)なんて寛容なことはいっていられないことに気付いてきます。
「仏の顔も三度まで」と悠長なことを言っているうちに、「二度あることは三度ある」が当たり前に許されるようになり、挙げ句の果てに「後悔あとを絶たず」に至るという、いつものパターンに陥ることが容易に推察されるわけです。2006年の4月には、マネジメントシステム規格の整合化に関するTMB(技術管理評議会)による決議がなされ、粛々と
整合化(に向けた準備)が始められました。それから幾年月が過ぎ…(回顧録:この間も情け容赦なく、次々と新しいマネジメントシステム規格が発行され)…2012年5月にようやく、マネジメントシステム規格の共通要素(俗に言う「共通テキスト」なるもの)が完成しました!これでようやく、ISOが発行するマネジメントシステムの「標準化」が達成されたわけです。めでたし、めでたし !?
この「共通テキスト」に沿って、2012年5月にISO22301(事業継続)、6月にISO20121:2012(イベントの持続可能性)、2012年10月にISO39001(道路交通安全)などが発行されています。その中でも、ISO39001規格は、共通テキストとの共通部分が青字で示され、それ以外の部分が黒字で示されていて、違いが一目瞭然になっています。さらに今後は、2013年秋にはISO27001(情報セキュリティ)が「共通テキスト」に沿って改訂され、2015年前半には、いよいよISO14001が改訂され、2015年末までにはISO9001規格が改訂される見通しです。
「共通テキスト」は、ISO規格開発のための専門家向け文書であって、有償販売を意図した規格ではないので、無料で公開されています。
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【トピック4】
特別セミナー
「現場の言葉で読み解くリスクマネジメント規格の理解と実践(入門編)」
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組織の日々の活動には常にリスクが存在しています。組織の活動を成功に導くためには、それらのリスクがどのような影響をもつのか、それらのリスクにどのように対応すべきなのかを考慮したリスクマネジメントの仕組みを確立することが重要となります。
また、ISOが今後発行するマネジメントシステム規格の共通の構造を定めた「共通テキスト」には、リスクの概念が取り入れられています。
ISO31000(リスクマネジメント−原則及び指針)は、組織が効率よくリスクマネジメントに取り組むためにも、さらに、既存のマネジメントシステムにリスクマネジメントを取り入れるためも役立つ規格です。今回の
特別セミナーでは、ISO31000規格に沿ったリスクマネジメントの概要を解説するとともに、現場で使えるリスク要因分析手法に関するワークショップなどを通じて、現場の視点と言葉による基本的なリスクマネジメントの進め方について解説します。
★『現場の言葉で読み解くリスクマネジメント規格の理解と実践(入門編、半日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso39001/iso39001free2.pdf
2013年4月25日(木)東京
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【トピック5】
第2弾!ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)無料説明会
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前回ご好評をいただいたISO39001無料説明会の第2弾を開催します。マネジメントシステム規格共通テキストに沿って開発された最新規格であるISO39001規格要求事項の概要、国交省が進めている運輸マネジメントとの関係、認証取得動向について解説します。無料説明会ですので、お誘い合せの上、お気軽にお越しください。なお、ISO39001:2012規格の邦訳(対訳版)は、日本規格協会から4月1日に発売される予定です。
★『ISO39001無料説明会(半日)』
http://www.gtc.co.jp/semn/iso39001/iso39001free2.pdf
2013年4月16日(火)東京
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