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ISO9001の定着度
この頃、製造業においてISOセクター規格コンサルティングの依頼を受ける事が多くなってきた。その際、まずはISO9001やISO14001の認証取得を確認するのだが、ほとんどの企業でISO9001は認証取得している。そこで、QMSがきちんと運用できているのであれば比較的スムーズに次にセクター規格は認証できるはずなので、それを前提とした提案書をお客様に出すようになる。しかし、現状はあまり効果的に運用している企業は少なく、当然、社員にも定着されていない。何故、定着できていないかというと「非常に面倒な仕組みをISO9001を認証取得する為だけに構築している」事が大きな原因である。極単に言えば、通常の業務とISO9001のルールは別に存在するダブルスタンダード状態に陥っている。何故、この様なルールを作ったかを尋ねると「コンサルがこの様に実施しないとISO9001の認証が下りないと言った」、「有るべき姿を追求しすぎた」等の答えが返ってくる。
この様な状態で、ISOセクター規格を構築、認証となると非常に厄介である。ISO9001(土台)がうまく機能していないのに、更にその上に業界特有の要求事項を肉付けしていくとなると、更に社員は効果的な運用どころでは無くなるだろう。手間がかかるだけで、ヒューマンエラーを起こしやすくなり、品質にも悪影響を及ぼす可能性さえある。この場合、TPSではまずは通常のQMSの見直しから入っていく。それには「社員の意識改革」が重要である。ISO9001を正しく理解してもらう事だ。ISO9001の要求事項の言葉の解釈ではなく、真の目的を理解してもらうのである。ISO9001とは「会社の品質」を高めていく事であり、能率を考え、効果的な仕組みを導入し、有効性(品質目標目標に対する達成度)を高めていく事である。故に、現場の社員が、「このルールは必要ない(効果的では無い、作業効率が落ちる)」と判断した場合、まずは積極的にこの様な意見に耳を傾け、必要がない理由が組織に負の活動であれば是正や削除を繰り返し、改善を図るべきである。そうしなければ定着しないし品質の向上も中々見込めないだろう。この様な、アドバイスをおくるのであるが、担当者は大体「それでISO9001は審査に通るのでしょうか?」との答えが返ってくる。ここで、再度ISO9001の目的を理解してもらいたい。ISO9001は「会社の品質をあげる事」「会社を良くする事」「無駄な作業をしない事」「全社員で無理なく活動できるQMSを作る事」=利益をあげる=顧客から支持される組織をつくる事である。
■ コラム一覧
■ No.1 ISO9001の定着度 h25/2/7 ■ No.2 IATF16949の認証について @ h25/5/5 ■ No.3 ISOの同業他社からの偽電話 h25/7/11 ■ No.4 IATF16949の認証について A h25/12/18 |
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