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ISO担当者の独り言 〜コラム No.4

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ISOコンサルタント:トップISOコラム > No.4:IATF16949の認証について A

コンサルティングプログラム ISO担当者の独り言-4

ISOコラムバー


 
IATF16949の認証について A

 コラム2で書いたように、この頃、自動車関連企業よりIATF16949のコンサル依頼が多い。グローバル化に伴うサプライヤーからの取得要請が強くなってきた背景があり、世界一難しいISOマネジメントシステム規格だけに、やはり自主展開は難しいと考えコンサルタントに依頼するからだ。しかしアフターマーケットや金型、海外に量産工場を持つ親会社(設計、試作、ワンロット生産のみ)が多く、残念ながら認証できない場合が多い。(海外に量産工場をもつ親会社は「支援サイト」ということで登録証の2枚目に社名は乗るが。)幸運な事に認証基準を満たしていた場合、IATF16949の認証は可能になるが組織は非常にパワーが必要になる。他のISOマネジメントシステムと比較しコンサルタントが負担する工数割合が違い、顧客自身も長い期間をかけて仕組みを構築、運用していく。具体的な顧客要求事項に基づくコアツールやポカヨケ、ISO9001にない4ケタの項番の要求事項やNOTEを重要視して仕組みを構築し、システム監査を年1回、製品監査は最低年2回実施する。審査会社も巻き込みIATFなどの制度や審査の理解も重要になる。へたなコンサルタントを投入しても認証できないのはこの重要性がわかって無く、また業界経験も浅い為正確な解釈もできておらずISO9001の延長だと考えるからだ。これでは永遠にIATF16949は認証できない。また、コアツールにしてもPPAP以外は要求事項ではないが、全て実施するのが最良であり認証の近道といえる。
IATF16949イメージ1  
 審査登録についての合否の判定は日本では行われず、北米と日本を含むアジアを監督する判定委員会IAOB(米国:デトロイトに設置)で行われ英文で報告される。国内でTS/ISO16949の審査が可能な審査登録機関は少ないように思われるが、国内でシェアが少ない外資系の企業が審査コードを持っている場合も多く、全体数では案外多いのが現状である。また、国内の大手の審査登録機関と契約してもTSの審査員は未だに国外から来る場合もあるが、外資系は審査員も日本人を確保している場合が多い。審査登録費用(イニシャル、ランニング)も様々で一度、比較のために見積書をとることをお勧めする。日本では知名度は低いが、全世界では日本の審査登録機関が比較にならないくらいの知名度を誇る審査登録機関も多々ある。

 審査では、審査基準がIATF16949で統一されているが、組織が自動車サプライチェーンのどの位置にいて、どのような自動車部品を製造しているかにより審査の厳しさは違う。各審査登録機関において審査スキームはほぼ一律であるが、現地審査をする審査員はその企業の特性や製造部品の完成車に置ける重要性にもとづき合否(推薦)基準を決定する。イメージとして審査の厳しさはThir1>Thier3ということである。

 IATF16949認証までは審査員の是正との戦いである。また、QMSの運用期間については審査登録機関により見解が違い、マネジメントシステムを構築してからA社は3カ月でOK、B社は1年といった具合に違いがある。非常に難しい規格であるがハイブリッド車や電気自動車が注目を集める中、IATF16949認証の需要は今後も拡大していくと思う。スリープロサポートはIATF16949コンサルティング実施可能な5名の講師を抱えており、お客様のニーズに合わせた役務を提供していきたい。


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