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【アイソス番外編】第166号より抜粋 (2012/8/8)
〓〓 認証機関によって考え方は随分違う 〓〓
一度複数の機関から話を聞いてみては?
アイソス10月号の特集は「20年目組織への審査の視点」。編集部では、
さまざまな認証機関の審査責任者を対象にインタビューを行いました。
私が取材担当した機関を比べてみるだけでも、審査に対する考え方に
随分相違があります。
通常、審査員の誰がどの組織の審査をいつ行うかは、審査2ヵ月前には
決まっています。その時、審査プログラムを立てるのは誰か? ある
機関は、受審組織との窓口になっているクライアント担当者(営業・
渉外担当のようなもので、担当審査員ではない)が作成しますが、別
のある機関は担当審査のチームリーダーが自ら作成します。
審査前に受審組織と認証機関がコンタクトを取る場合があります。受
審組織と担当審査員が審査前にコンタクトを取るのはよろしくないと
考えクライアント担当者が受審組織と打ち合わせをする機関もあれば、
審査チームリーダー自らが受審組織とコンタクトを取り、近況や審査
ニーズなどを聞き出したり、事前に欲しい資料(最新版の品質マニュ
アル、組織図など)を要望したりする機関もあります。
審査の移転を考え、複数の認証機関にプレゼンを求める受審組織もあ
ります。そんな時、相手からは特に何も聞き出さないでプレゼンをす
る機関もあれば、事前に相手のニーズを聞き出してそれに応えるプレ
ゼンをする機関もあれば、相手のニーズも聞き、この組織はこういっ
たことも必要ではないかという自らの提案も付加してプレゼンをする
機関もあります。
長年にわたり一度も認証機関を変えたことがない組織も、一度くらい
複数の認証機関から話を聞いてみることも重要かと。実際、話を聞い
てみると、かなり違います。(中尾優作)
〓〓 本誌企画のヒント! 〓〓
最近、いろいろな方と会う中で、「これは企画のヒントになる!」と思
った情報をつらつら紹介します。
・東京都が実施している排出量取引制度の検証機関について、東京都が
機関の格付け(評価?)を実施するらしいとの情報を聞きました。検証
業務をどうやって評価するのか、興味津々です。
・長年、この業界に関わっている方が「ISO 9001が登場してからこれだ
けの時間が経っているので、学術的研究がもっとなされ学術の一分野と
して社会的に認められるような体系的な解説が望まれているのでは。自
身もやってみたい」との話が印象的でした。
・ISO/IEC Directives(専門業務用指針)のISO Supplement(補足指
針)が発行されました。ISOMSSの考え方に、「事業活動のリスクを予
め特定し〜」「本来の事業活動に沿ったもの」などが組み入れられて
います。規格の要求に合わせるだけのシステムから、事業活動をきち
んと表現したシステム構築・運用になっていく切っ掛けになりうると
期待できるでしょう。
・8月号の吉田敬史氏の講演でも紹介されていた書籍『ISOがすすめる
マネジメントシステム規格の統合的な利用』(日本規格協会刊)につい
て、ぜひ月刊アイソスでも詳しく紹介すべきというご意見をいただき
ました。偶然にも9月号の統合MS特集でも取り上げています。本書は共
通テキストに関連してISOが発行したものの邦訳版です。監訳は吉澤正
先生で、邦訳文の前に「監訳にあたって」という紹介文があり、ここ
だけでも一読の価値はあると思います。(恩田昌彦)
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