ISOコンサルタント:トップ > IATF16949取得支援 > PPAP:生産部品承認プロセス
IATF16949におけるPPAPとは、コアツール唯一の要求事項であり「生産部品承認プロセス」とも呼ばれ、量産前の新製品部品仕様、量産用の工程における顧客の承認手順の事です。PPAPは、顧客要求を全て満たす製品(部品)を納入する際に、顧客に通知し同意を得たプロセスで製造した事を明確にするための手続きとなります。
APQPで生産仕様を決定後、不具合や部品などの変更に関する管理において、顧客要求事項に影響する全ての製品実現に関わる変更は、顧客に通知し、同意・承認を得るこ必要があります。
製品に影響する可能性のある内容を変更する場合、顧客の事前承認を基本として、変更の影響を検討し、検証と妥当性確認が実施されたこと等の関連する技術資料、データやサンプルなどを提出することが要求されています。またPPAP用のサンプルは、量産時と同条件で製造する事が必須です。
PPAPの目的は、企業の顧客仕様書や設計文書の要求事項に対する組織の正しい理解と、製造工程における生産能力の確認です。PPAPの要求事項は以下の通りです。
APQPで生産仕様を決定後、新製品、工程変更、材料変更などの変更が生じた場合、顧客へ通知し、承認される事が求められています。以下はPPAP(生産部品の承認プロセス)が要求される代表的なケースになります。
■ 新製品または新部品を使用する場合
■ 供給される部品、サービス等の変更
■ 部品不具合の是正
■ 設計文書などの変更
■ 設備の改修、レイアウト変更
■ 製品リニューアル(改良)
PPAPでは、要求事項に対する提出レベルをサプライヤーに対して顧客が決定します。提出レベルは5段階に分けられており、事前に顧客と調整して提出レベルを決ます。また、顧客の指定が無い場合はレベル3が標準レベルとして適用されます。
要求事項 |
提出レベル |
||||
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
|
2.2.1 設計文書 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.2 承認された設計変更文書 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.3 顧客技術部承認 |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.4 設計FMEA |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.5 工程フロー図 |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.6 工程FMEA |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.7 コントロールプラン |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.8 測定システム分析・調査 |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.9 寸法測定結果 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.10 材料性能試験結果 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.11 初期工程分析 |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.12 適合試験所文書 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.13 外観承認報告書(AAR) |
A |
A |
A |
B |
C |
2.2.14 生産部品(顧客評価)サンプル |
C |
C |
A |
B |
C |
2.2.15 マスター(標準)サンプル |
C |
C |
C |
B |
C |
2.2.16 検査補助具 |
C |
C |
C |
B |
C |
2.2.17 顧客固有要求事項 |
C |
A |
A |
B |
C |
2.2.18 部品提出保証書(PSW) |
A |
A |
A |
A |
C |
付属書 F バルク財チェックリスト |
A |
A |
A |
A |
C |
PPAPでは、顧客が指定した特殊特性の初期工程能力(加工のバラつき)調査があり、最低1.67以上を確保していることが要求されています。しかし、1.67以上を確保していても、IATF16949の初回審査時の工程能力よりも、サーベランスなどでその指数より劣る数字になると、IATF16949規格要求事項の8.2.3.1「製造工程の監視及び測定」の中で、「組織は、顧客の部品承認プロセス要求事項で規定された製造工程能力(Cpk)又は製造工程性能(Ppk)を維持しなければならない」と要求されており、指摘の対象となる場合があります。
工程能力 |
工程能力 |
処置 |
Cpk (Ppk )> 1.67 |
合格 |
量産可能 |
1.33 ≦ Cpk (Ppk) ≦ 1.67 |
条件付合格 |
改善検討(受入可能) |
Cpk (Ppk) < 1.33 |
不合格 |
量産不可能 |
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